宙に浮いた年金5000万件

宙に浮いた年金5000万件

乗り遅れた話題ではあるが、宙に浮いた年金5000万件が発生した理由は、名前(ひらがなの読み)をデータベースのキーにしていたかららしい。

ひらがなの読みだったら、同姓同名で被るデータは山ほど発生するだろう。それは明白だから、読み以外の情報と掛け合わせた複合キーにはしてるはずだろうが。読みだけをキーにしてたのならマジに噴飯ものだ。

名前をそのままキーにするというのは、役所の紙の資料をそっくりそのまま打ち込むように要求されたからなんじゃないかという気はする。お役所は書類が命だから、システム入力の便宜を図るために、原本である紙の方の記述を変更するってのは有り得ないだろう。お客さまは神様だから、どんなナンセンスな仕様であっても、やれと言われたらその通りにやらねばならぬ。


欧米、特にアメリカだったら、逆にシステムの方に紙や法制度を合わせるだろう。西洋文化というか、ユダヤ文化というか、あっちの方の文化は、人を不動産的にポストに埋め込むのではなく、契約ベースでフロー的に扱うから、人とか権利とかをデータ化する習慣に慣れ親しんでいるだろうから。

人でも物でも権利でも、なんでも証券化してしまったりするのがアメリカンなやり方。システム化するというか、データ化するにあたっては、そういう文化の方がやりやすい。

日本の属人的な人事制度は、IT化社会には向かないと思うが、そういう向きでない文化が根本にあるのに、こんだけハイテク化してみせているのだから、日本の技術力はやはり大したものなのだろう。

文化がシステム化に馴染まない種類のものなのに、なんとなく回っているというのは、頭ひねって苦労してシステム化している人がいるということなのだなぁと、他人事のように思うのだった。